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 音盤五題
試合前後の散財で色々CDがたまっていたので、まとめて聴く。

ステファン・フッソング(Accordion)『タンゴ幻想』(DENON)

先日聴いたイギリス組曲がよかったので、一番手に入りやすい本盤を即注文。初っ端のピアソラ『リベルタンゴ』が2分に満たない演奏ながら、一人とは思えない声部の弾き分けを見せていて、まさにワンマンバンド。目当てのティエンスー『ファンタンゴ』は大井浩明のチェンバロで聴いて印象に残っているのだが、大井が肘で弾いていた不協和音がアコーディオンでも豪快に響いていて気持ちいい。他には曲自体が鏡像を作っていて、途中から巻き戻しが始まるクラインの作品などが面白かった。勿論フッソングの技術には文句のつけようがない。

野平一郎(Pf)ほか『松平頼則作品集』(NAXOS)

雅楽と現代音楽を結びつけた作風が特徴の作曲家、松平頼則(水戸徳川家の血を引いているらしい)。越天楽を主題とした『ピアノとオーケストラのための主題と変奏』には12音列やらブギウギやらが出てくるということで期待していたのだが、野平一郎のピアノがヌルくて楽しめず。

ピエール=ローラン・エマール(Pf)ほか『アフリカン・リズム』(Teldec)

リゲティやライヒの作品とともに彼らが影響を受けたアフリカ音楽を並べる。リゲティによる『ピアノのための練習曲 第16〜18番』が目当てだったので、抱き合わせ販売のような印象を持ってしまう、さもしい私。肝心のエマールは響きに神経をいきわたらせた演奏。もうちょっとスピード感が欲しい気もするが、この響きの美しさは消えてしまうだろう。作品自体は少し同工異曲の様相を呈してきた感があるが、やはりこの浮遊するような雰囲気は堪えられない。2001年から続編の作曲が止まっているようなので老体に鞭打ってでも頑張れ。

ゲオルク・フリードリヒ・シェンク(Pf)
『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第5,15,21&25番』(WARNER)

KYUSHIMA氏曰く「個人的にはこれを超える演奏はちょっとないのではないかと思うほどの出来」らしいソナタ第5番が目当て。とても若々しい演奏で、ご老体の重厚な演奏を多く聞いてきた耳にはとても新鮮。第15番の第1楽章など、そこまでしていいの?というところもあったが、これは慣れていけると思う。とはいいながら第15番はグレゴリー・ソコロフの上手さを再認識した。

高橋アキ(Pf)&ASKOアンサンブル『LIVE1 Ianis Xenakis』(ATACCA)

クセナキスによるピアノと金管五重奏のための作品『エオンタ』の決定盤と言われながらも、入手困難でずっと探していたもの。とうとう手に入れた!!
兄の高橋悠治盤に比べるとライヴ録音ということでピアノが金管に埋もれるところもあるが、難曲弾いてます!という悠治盤に比べて難しさを少しも感じさせない演奏なのが凄い。迫力ある金管もあって、初めて曲自体を楽しむことができたと思う。
今のところ作品・演奏ともに素晴らしいと思うクセナキスの演奏は(器楽中心)
・今回の高橋アキとASKOアンサンブルによる『エオンタ』
・高橋アキによる『ヘルマ』(mode)
大井浩明、井上道義、新日本フィルハーモニー交響楽団による『シナファイ』
といったところか。大井浩明も確か『エオンタ』や他の器楽曲の録音予定が今月だったはずだが、どんな出来になるのだろうか。高橋アキの諸録音は手強いぞぉ。
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(2005/11/14(月) 23:59)

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