旧・袋小路の休日
   
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 天人一系 四海同胞 勿問和與漢
比叡山に登る。

天台宗の聖地に一人たたずむ。
齢二十三にしてようやく悟った。
  五蘊皆空、色即是空
出家して、世界の平和を祈ろうと思います。
それでは皆さんさようなら。


んなわけない。


京都精華大学 叡山閣で開催中の『副島種臣展 3』に行ってきた。
副島種臣は明治時代に活躍した政治家で、マリア・ルーズ号事件では国際的な称賛を受け、
教養人としても清国人を驚嘆させる程の該博な知識と漢詩の才能を持っていたのだが、
何より書家として、前代未聞のユーモラスかつ千変万化な書を展開した。
 『洗心亭』
書史研究の泰斗にして、書家としても書の極北に迫る作品をものしている石川九楊が
仕掛けた副島種臣リバイバルには、当時の自分も上手く乗せられてしまった。
気付いたら高価な作品集が本棚に(後悔はしてない orz)。
2003年以来、毎年夏に副島の作品展が開催されていたのだが、いつも気付く前に終了。
今回ようやく実物と対面することができた。

8時起床、微妙に二日酔い。

10時出町出発。

バスに揺られて一時間

11時叡山閣着。
叡山閣入り口には凸版印刷機一式が。
 ぼけまくり
ロビーには精華大教授でもある石川九楊の作品がさりげなく。
 掛けてあるだけ、という感じ
『和樂』用に書いていた作品群で、雑誌自体が店頭販売していなかったため、
古本屋で観てはため息をついていたのだが、実物にこんなところで出会えるとは。
会場に入る前にテンションが揚がる。

会場は予想以上にこじんまりとした感じで、客もまばら。
『薔薇香處』『積翠堂』『春日其日四句』といった超名作が無かったのは残念だったが、
様々な作風の作品が満遍なく揃っていたし、
昼飯をはさんでじっくり観れたのでまぁ満足。
一個の作品として観ればそれ程ではないものでも、
切り取って持って帰りたくなるような光る一字があったりした。

15時下山。


ビクトル・エリセ『エル・スール』



明日から合宿。
衆院選も田中康夫に小沢一郎と役者が揃ってきたし、
巨人も夢の最下位にあと一歩、
でもって明日はPRIDEミドル級グランプリ決勝というかヒョードル対ミルコと、
ここで浮世を離れるのはかなり痛い orz
まぁそれはそれで、とりあえず石川山中で一切合財楽しんできますわ。
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(2005/08/27(土) 23:14)

 建築家の腹
12時起床。

昨日のはーとふるばーすでぇは、最後の最後に予期せぬ乱入者があって大崩壊。
合宿いくのも正直ウザくなってきた。
なんなんだろね。

気が晴れるわけないが、とりあえず髪を切る。

映画で現実逃避。
ピーター・グリーナウェイ『建築家の腹』

今日の建築界でも取りざたされるアンビルド、その大家?エチエンヌ・ルイ・ブーレー。
彼を信奉する建築家(グリーナウェイ自身を投影?)の話。
妻は妊娠によって、建築家は病魔によって腹がふくれていく。
そして自ら企画するブーレーの回顧展へののめりこみと同時に、
腹部への異様なこだわりが狂気の様相を呈してくる。
そして回顧展を巡る権謀詐術、妻の不倫によってさらに追い詰められていく。
イタリアの名建築において話が展開するので、構図がキマり続ける映像は素晴らしく美しい。
彫刻の鼻を削る男や、ローマ人の死を枕に死の宣告を行う医師など、
今回も登場人物は濃ゆい。
でもちょっとグリーナウェイ独特の毒(エログロとか)が足りなかった気はする。
これまで観てきたのがドギツい作品ばかりだったのもあるだろうし、
音楽がマイケル・ナイマンでなく、妙に普通のシリアスなものだったのも
多いに関係しているだろう。
全くカタルシス無し、まぁこの突き放された感が魅力なのだが。

H木嬢と怒りの杯を酌み交わす、要は呑んだくれる。

東の空が白む頃自然解散。
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(2005/08/26(金) 23:59)

 動画で見る アルカン ゴドウスキー カプースチン
最近、クラヲタなことを書き散らしてますが、
「midiとかじゃなくて本物の演奏聞かせぇよ」
てなことを個人的に承ったので、
アルカンゴドウスキーカプースチンの演奏の動画が見られるページを紹介します。
 ttp://www.marshallharrison.com/pics.htm
「video」からアマチュアピアニスト?の演奏が動画で見れます。
残念ながらぼろぼろに近い演奏ですが、曲の雰囲気は掴めると思いますし、
何よりアクションが観られるのが嬉しいところ。

オススメの紹介

 Marshall plays Kapustin's Concert Study no. 1
『8つの演奏会用練習曲 第1番 前奏曲』。
やっぱり左手が複雑で演奏者も苦労してる様子。
「audio」には な ぜ か カプースチン自演のファイルがあるので、
カプースチンの難所を感じさせない演奏の凄さが引き立つと思います。
時間にして10秒ちょっとの差ですが、推進力が全く違います。

 ChopGodMCH.wmv
ゴドウスキーによるショパンの『練習曲 作品10-1』の編曲。
左手までが右手のアルペジオに加わったり、右手にオクターヴが充填されたりと、
聴いたときの美しさとは裏腹のおぞましい動き。
演奏はかなりぼろぼろだが…

 Marshall plays 1/2 of Alkan's Etude 3 op.76
ギターによるアルカン『両手のための練習曲 作品76から 三楽章-両手のための』。
まず左手、次に右手でそれぞれ20分近い演奏をやらされた後にでてくる、
両手による超高速ユニゾン、というなんともまあ非道な発想。
アルカンのフレーズが結構ギターに合うのが驚き。
残念ながらアップされてるのは半分。
例によって演奏の質には?だけど・・・


12時起床。

H木嬢のメールで今日が誕生日であることに気付く。
もうさすがに飽きましたわ、との返信したら
「このおっさんが。おっさん臭いんだよ」という旨のお言葉(一部脚色)。

ふや町映画タウンにビデオ返却、店長と軽くお話。
・ビクトル・エリセの作品は店のリストに載ってる『ミツバチのささやき』『エル・スール』以外、
 『マルメロの陽光』、あとは「10ミニッツ・オールダー」に入ってる10分の短編だけらしい。
・グリーナウェイは作品に負けず本人もイヤミな感じらしい。
・『プロスペローの本』はマジ傑作!!なのに、最近の作品は日本公開がない。
 そうとう駄作なのかもしれない。
とかそんな感じ。

そのまま学連へ。
辰◇がプレゼントくれた。
湖の精「もりくん」 どっちやねん。
K島嬢にはケーキを頂く。
その場で完食はちとキツかったが、美味。
K瀧はビールおごってもらった。
とへからはイタいメールが。
こんなハートフルな誕生日は久しぶりだよ つДT)


アルベール・ラモリス『赤い風船』

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(2005/08/25(木) 23:59)

 Gianluca Cascioli
ウンベルト・ミケーリ国際ピアノ・コンクールというものがある。
今まで3回開催されており、(おそらく今年4回目が開催)
「過去を熟知して現代を、現代の意識によって過去の発見を」をテーマに、
バッハから現代音楽の超難曲までが課題曲として課され、
参加者には幅広いレパートリー、それを解釈する頭脳、
そしてそれを実現するだけの技術が、普通のコンクール以上に要求される。
ファイナル用の委嘱作品はブーレーズ(第1回)、シュトックハウゼン(第2回)が作成
(第3回はクルタークの作曲が間に合わず)、という信じられない豪華さ。
審査員も豪華で、過去三回からピックアップすると、
全三回の審査委員長を務めるベリオを始め、
エリオット・カーター、ブークリシュリエフといった有名作曲家系と
カニーノ、アロイス・コンタルスキー、ロルティ、ポリーニ、
エマール、バシュキーロフ、ダメリーニ、ベロフ、コロリオフ、ワイゼンベルグ …
と挙げるだけで疲れる程の、綺羅星のようなピアニストの面々。
こうした概要を見る限り、現在世界最高と思われるこのピアノ・コンクールで、
1位となったピアニストは二人いる(第3回は1位なし)。
  第1回 Gianluca Cascioli、第2回 Aleksandar Madzar
アレクサンダー・マッジャーは伴奏のCDくらいしかないのだが、
ジャンルカ・カシオーリは新鋭としてソロのCDを結構出している。
今回はカシオーリのデビューCDを入手できたので聴いてみた。
 ジャケット
収録曲は
 ベートーヴェン/幻想曲op.77
            創作主題による32の変奏曲ハ短調WoO80
            6つのバガテルop.126
 ウェーベルン/ピアノのための断章
          ピアノのためのソナタ楽章
 シェーンベルク/5つのピアノ曲集op.23
 リゲティ/ピアノのための練習曲第1集より第2番『開放弦』第4番『ファンファーレ』
 ブーレーズ/アンシーズ(1994年版)
このプログラムは見事で、ベートーヴェン最晩年のバガテルからウェーベルン初期作へ、
ロマン派をとばしてのつながりにも違和感を感じなかった。
(あまり聞いてきてはいないけれどもベートーヴェンって懐が深いなぁ、
幻想曲の下降音形やメンデルスゾーンちっくな変奏曲もかっこよかったし。)
リゲティ、ブーレーズは期待以上の出来。
『ファンファーレ』でこんな熱い演奏ができるとは思わなかった。
『アンシーズ』は鈴木貴彦のコンサートで聴いて気になった曲だったのだが、
ミケーリ・コンクールの委嘱作品だったとは。
鈴木の演奏で聴いたのは、コンクール用『アンシーズ』に後半が加えられる形でできた
改定版だったので、無窮動の前半部しかCDには収録されていなかったが、
表情をころころ変える演奏で、アンコールピースのように楽しめた。
全体的に巨匠然とした輪郭のはっきりした音が印象的で、
若さ溢れる軽快さ溌剌さといった感想は浮かんでこなかった。
録音時16歳。ありえん。

ミロス・フォアマン『カッコーの巣の上で』


コーエン兄弟『ミラーズ・クロッシング』

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(2005/08/24(水) 23:08)

 忠太郎でごぜぇやす
稲垣浩『瞼の母』

片岡千恵蔵が凛々しく演じる浪花節。
字幕の入り方もテンポがいいが、なにより松田春翠による活弁が聴き物。
テンポ良く人物を見事に語り分けるのには思わず聴きほれてしまった。
それ程状態の良くないフィルムと相まってなんともレトロな雰囲気を醸し出している。
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(2005/08/23(火) 23:59)

 Z1つにゼロ2つ
Boris Berezovskyの弾くGodowsky編曲版Chopin練習曲を聴く。
ベレゾフスキーは1990年チャイコフスキー国際音楽コンクールの覇者で、
バラキレフ『イスラメイ』で最高の演奏をしたものの、
同年ヴァイオリン部門優勝の諏訪内晶子と比べるとその後の印象は薄く、
最近はソロの録音もしてなかったはずなのだが、いきなりゴドウスキーということで期待。
 ジャケット
そのゴドウスキーというのは、20世紀前半に活躍した大ピアニストで、
ぶちかますピアニスト全盛の時代にあって、技巧の精緻さを追求した稀有な存在。
今ではピアニストとしてより作曲家として有名で、馥郁たる作風は、
技法的に爛熟を極めた後期ロマン派においても異色だった(Sorabji除く)。
そして彼の最大の傑作であり最大の問題作が『ショパン練習曲による53の習作』。
ただでさえ一般のピアニストにとって鬼門であるショパンの練習曲を、
濃密な和音、絢爛な音のアラベスクで満ちた超難曲に編曲したのだった。
さらに右手重視の原曲を多く左手用に編曲(左手の伝道師と呼ばれた彼の得意技)したほか、
二曲同時演奏という冒涜とも取られかねないコンセプトで完成度の高い一品をものしたりと、
(現存しないが三曲同時というものもあり、これはアムランがユーモア溢れる小品として復元)
賛否の激しい作品。
近年に到るまで数多くの腕自慢のピアニストが玉砕して、さらに評判を貶めてきたのだが、
2000年にMarc-André Hamelinによる全曲演奏盤が登場。
難しさを微塵も感じさせない流麗な演奏で、ようやく作品の真価が明らかになったのでした。
めでたし、めでたし。
 Leopold Godowsky
というところに現れたベレゾフスキー盤。
ショパンの原曲の後に編曲版を持ってくる形で、作品本来の価値を問う構成。
ラストにアンコールなのか古きウィーンとゴドウスキー編子犬のワルツが入るので、
肝心のゴドウスキー編練習曲は
No 1, Op 10 No 1 (1st version), C major
No 4, Op 10 No 2 (2nd version), A minor, 'Ignis fatuus'
No 6, Op 10 No 4, C sharp minor, left hand
No 8, Op 10 No 5 (2nd version), C major
No 9, Op 10 No 5 (3rd version), A minor, 'Tarantella'
No 13, Op 10 No 6, E flat minor, left hand
No 22, Op 10 No 12, C sharp minor, left hand
No 25, Op 25 No 1 (3rd version), A flat major
No 34, Op 25 No 5 (2nd version), C sharp minor, 'Mazurka'
No 47, Op 10 No 5 and Op 25 No 9, G flat major, 'Badinage', 2 studies combined
No 48 Op 10 No 11 and Op 25 No 3, F major, 2 studies combined
と、全53曲中11曲だけなのが残念だが、選曲はツボを押さえたもの。
(どうせなら「木枯らし」や遺作第2番の編曲も入れて欲しかったが…)
で演奏の方は、盛り上げ方の上手いヴィルトィオーゾ系演奏で、
黒鍵エチュードのタランテラ版などは多少荒くても突っ走るのが熱い。
でもやはりアムランによる全曲盤の優美極まる演奏には遠く及ばないのが悲しいところ。
アムラン盤がなければSaperton盤と同程度は評価されてたんだろうけど、相手が悪すぎる。

ジョン・フォード『駅馬車』

スケールの大きさ、壮大な音楽、爽快な正義観と、
アメリカ映画の最良の部分が現れた作品だと思う。
リンゴォ・キッドを演じる若きジョン・ウェインの影を持った若々しさ、
商売女ダラスの屈託、アル中医者ブーン・保安官カーリーの男気、御者バックのだみ声、
登場人物全てが強い印象を残す。
大荒野を疾走しながらの、駅馬車とジェロニモ達との銃撃戦の躍動感、切迫感には、
不覚にも目頭が熱くなるくらい感動してしまった。
逆にローズバーグでの決闘では銃声でダラスに切り替えるのが巧み。
イーストウッドもいいけど、まずはフォードを観ていこうかな。

ピーター・グリーナウェイ『ZOO』

で、グリーナウェイ、やりすぎ。すげーや。
動物園に勤める動物学者の双子が主人公なんですね。
で、いきなり双方の妻が交通事故で死んじゃうんですね、乗ってた車に白鳥が特攻して。
彼らは腐っていく妻を想って、いろんなものが腐ってくのをストロボで撮影し始めるんですね。
最初はリンゴから。
同時に、妻たちが死んだのには進化に由来する理由があるはずだ、
ってことで生命の進化のドキュメンタリーを見始めると。
そして腐敗過程の撮影対象も魚からワニ、ワニから犬、犬からシマウマ・・・と進化。
そしてこれがとんでもないラストへ結びついていくんですが、出てくる人間も強烈。
フェルメールマニアの整形外科と、妻の赤い帽子の女。

↑『赤い帽子の女』を描くと見せかけて、カメラが撮るのは『絵画の寓意』の構図。
(フェルメール『赤い帽子の女』は偽作の疑いが強いのは知っててワザとやってるのかな)
双子と同棲する片足の女は、シンメトリー構造の舞台で扱われ続け、
ついには残りの片足も切断。
どこからともなく死体を調達してくる警備員などなど、
こうした変人たちの宴に差し込まれる様々な動物の腐敗過程映像。
そしてマイケル・ナイマンのヒステリックな音楽。
ブラックユーモアが辛辣過ぎるラストには口あんぐり、しばらくたって爆笑。

やり過ぎることはいいことだ。     By 毛沢東(うろおぼえ)


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(2005/08/22(月) 23:59)

 Fifty-fifty
亀田興毅の東洋太平洋フライ級タイトルマッチを観る。
初めて亀田三兄弟を知ったのは、ピンポン玉トレーニングをしてたころなので、
結構前なのだと思うのだが、前の試合でボディー一閃、肋骨を砕いたのに、
いつの間にこんなに強くなったのかと非常に驚いた。
この試合も結局余裕の勝利。
攻撃的な言動に注目がいってしまうが、
試合ではガードも堅実、挑発にものらない冷静さも既にある、と本当に末恐ろしい存在だ。

エルンスト・ルビッチ『結婚哲学』

無声映画時代にして、文句のつけようのない完成度の恋愛喜劇。
相思相愛の男女それぞれに忍び寄る魔の手…という感じで、
凡百の恋愛関係の映画やらドラマやらで使われる手練手管の多くが、
この一本の映画の中につめこまれているのだが、
それでいて消化不良を起こすことなく、素早いテンポとカットアップ、
練られた構成で見事にさばいて、観ているこちらをぐいぐいと牽引していく。
無声なので、情報の多くは俳優の表情から読み取らなくてはならないが、
俳優の表情が豊かで、全く苦にならないどころか大いに笑わせてもらった。
キートンとか山中貞雄とか七十年、八十年前の映画を観て笑ったとか書くと、
懐古趣味だとかネクラだとか思われがちだけども、
ホントに今観ても面白いんだって。
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(2005/08/21(日) 23:59)

 螺旋
意味もなく「fractal」でググってたら見つけたページ。
    Fractal World Gallery
久保田一竹の辻が花を彷彿とさせる色彩と有機的な形象の乱舞。
 texture 59 今の壁紙。

寺Wさん、SS木さん、H木嬢と将月で会食後、拙宅で呑む。
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(2005/08/20(土) 23:59)

 ――虹が出ているような、静かさですね。
起床。
一日遅れで全身筋肉痛 orz

最近涼を得るのに古井由吉の自選短編集を読んでいて、これが非常に怖い。
現代屈指の美文のため、気を抜くと文の上っ面だけを通り過ぎてしまうのだが、
呪いだとかゾンビだとか荒唐無稽なものではなく、日常の中の狂気というか、
歪なものをすっと取り出して背筋を凍らせる手腕は見事、いや、怖い。
『作家の値うち』で最高点96点を取った『仮往生伝試文』が、
(毀誉褒貶を呼んだ採点中、古井の高評価には異論はなかったと思う)
菊地信義の絢爛豪華な装丁を楽しむだけの積読になってしまっている
という罰当たりな現状をどうにかせにゃぁ…
旧版。『槿』と並ぶ菊地装丁の極致。

カルロス・サウラ『カルメン』
 ビゼー『カルメン』の振付を舞台として展開するビゼー『カルメン』。
日本公開時にはフラメンコ・ブームを巻き起こしたらしいが、
通し稽古の形で繰り広げられる劇中劇は、
役者生活の次元でのどろどろも効いて、今観ても手に汗握る迫力。
練習場なので華美な装飾がない現代劇のような雰囲気なのも、
舞踏の緊迫感を強めている。
舞踊団を演じるのは、ほとんど本職の舞踏家というのに、演技も自然。
ドキュメンタリーのような印象すら受ける。
あと、ギタリスト役のパコ・デ・ルシアも本職のギタリストで、かなりの凄腕、
即興で編曲されるハバネラは滅茶苦茶かっこいい。

ダニエル・シュミット『ヘカテ』

運命の女に狂っていく、という流れは『ラ・パルマ』と同様。
晩餐や舞踏会の舐めるような映像もやっぱり上手い。
舞台が北アフリカということで、『ラ・パルマ』よりも爛熟の度合いは低いが、
ジャン=ジャック・アノー『愛人〜ラマン』のような(うろ覚えだけど)うだるような堕落の空気。
ピアノとアラブ音楽?が交互に鳴る中、アラブ人街で情婦クロチルドを探すシーンや、
色ガラスやアラベスクの羽目格子の影の中繰り広げられるデカダンな会話もたまらない。
今作では主役二人が美男美女なのもはまっている。
領事館の達観しきった上司の存在も秀逸。
観終わった後、例によって構成の罠にかかって放心してしまった orz
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(2005/08/19(金) 23:59)

 目ぇ噛んで死ね
同じ阿呆なら踊らにゃ損々、ということで政治関係のことを垂れ流してみたが、
やはりこの分野は一学生の想像とは別の次元で動いているらしく、
数日経って省みると、目ぇ噛んで死にたくなる(このブログ自体がそんなもんだが)。
先日の小泉靖国参拝自粛にしても、
内田樹(後期に集中講義があるらしい)の手にかかるとこうなる orz
でも祭りである以上、踊らにゃ損々。
ということで、今回の選挙の呼称を考えてみた。
郵政選挙とか小泉自爆テロ選挙よりはいいと思う。
離党組が噛ませ犬になって
結果的に自民に有利になるっちゅうことで(で、後日復党でしょ?)、
ないたあかおに選挙。
あぁ、目ぇ噛んで死のう。


起床。
腰が悲鳴 orz

キートン&エディ・クライン『キートンの恋愛三代記』

バスター・キートン最初の本格長編喜劇。
扱う題材は、恋のライバルとの競争というありふれたものだが、
石器時代、ローマ帝国、現代の三つの時代で描かれる。
今観ても新鮮なアクションが満載で、
前半、キートンがこてんぱんにされるのも笑えるのに、
後半、各時代での恋敵との戦いからさらに面白くなる。
石器時代の投石戦、ローマ時代の戦車レースと恋人の救出劇、
現在の警察からの逃走などは凄すぎて笑える。
この時点で『キートンの蒸気船』で観たキートン喜劇の型ができているのには驚く。

電車の揺れに慄きつつ学連ミーティングへ。
学連大学新入生がずらっと。
阪大のハードゲイが来てた。
女子が例年になく多かった。
関大のは既に560超えてて、
京産のはブラコンをカミングアウト、
同大の個性的なお方は本ブログを見られていると伺ったので自粛 orz
S辻と黒い話して帰宅。
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(2005/08/18(木) 23:59)

 汝自身を知れ
亀井と綿貫が国民新党というどうでもいい党を立ち上げた。
で、記者会見で綿貫「党首」曰く、
「密室で決めた政策を行うことがないように先兵として、新しい政党で頑張りたい」
ナイスジョーク、笑えた。
「(首相の靖国参拝は)政教分離に違反する。体を張っても行かせない」
との公明党・冬柴以来のユーモア溢れる発言。

自民民主がホリエモンを争奪という、さらに脱力ものの報せを聞いて、
白票もあれだし、もう比例は維新政党・新風に入れてまえ(笑)、
と思ったら資金難で出馬は無しですと。
資金難ってォィ…

名作映画の密林に入る前に、アホな映画が観たくなってきた。
マクドナルドでの晩餐の後、
モーガン・スパーロック『スーパーサイズ・ ミー』

一ヶ月マクドナルドの商品しか食べない飲まない、という無茶な設定で話題になったが
意外とまっとうなドキュメンタリー映画。
ベジタリアンの交際相手(!)から「肉食は汚れてるのよ」と言われても、
わかるけど肉は旨いからねぇ、と受け流す姿勢もまっとう。
場面のつなぎ方やテンポなどはマイケル・ムーアに似たところがあるが、
ムーア程の毒があるわけではなく、主張もスーパーサイズは無くそうぜ、
というこれまた至極まっとうなもの。
肝心のマクドナルドへの取材にムーア並みのまっとうでない執念が欲しかったぐらい。
(ちなみにマクドナルドでは週一回以上の利用者をヘビー・ユーザーとしてるらしい。
どうりで最近接客態度が良くなってきたのか…今度また行くか…)

甲子園帰りの主将・M嶋・S訪から呼び出しをくらって京劇会館でボーリング。
H松嬢を加えた五人で呑みながら7ゲーム。
だいたいスコア90前後を出す程度の腕なのだが、
今回はボーリングの神様が降臨、3ゲーム目にターキーとスコア167達成。
 拝め!!
だが以降は主将の堅実過ぎるプレーに撃沈。
ラストゲームは魔法が解けてスコア70 orz
腕痛い、腰痛い。
おまけに雨まで降り出す始末。

雨の中博多長浜らーめん みよしで久しぶりの本格ラーメン。
辛いのが駄目なのでデフォルトのラー油にひぃひぃ言わされるも、
麺・スープ・チャーシューどれもが美味しかった。
トッピングに天かすがあったのは謎。
うどんには入れるけどラーメンにも入れるの?

帰宅。
洗濯物入れてなかった orz
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(2005/08/17(水) 23:59)

 Bon appetit !
山中貞雄『人情紙風船』

山中貞雄の若すぎる遺作。
『丹下左膳余話 百萬両の壺』で魅せたユーモアはあるが、
主人公はそこから完全に疎外されている。
北野武を始めとする監督の乾いた映像による不条理の描写を、
トーキー草創期に29歳の監督が果たしてしまっていた。
ラスト、水路に転がる紙風船が痛々しい。
山中貞雄は全て観てしまったが、これから先何度も見返すことになるだろう。
三作しか残っていないとは、残念極まりない。

ピーター・グリーナウェイ『コックと泥棒、その妻と愛人』

グリーナウェイ万歳!!
最高に猥雑で、最高に退廃的で、最高に面白い。
『英国式庭園殺人事件』とこの作品で完全にグリーナウェイ信者になってしまいそうだ。
無骨な「コック」や美声の皿洗いが働く見世物小屋のような厨房は「緑」で、
粗暴そのものの「泥棒」一味が徹底的に美食を粉砕するけばけばしいレストランは「赤」で、
「その妻」と「愛人」が情事に耽る化粧室はレストランの赤い光がさえる「白」、
腐臭と犬の喧騒にまみれた搬入口は「青」と、
鮮烈な色彩の舞台をカメラがレールワークによって自在に移動していく。
マイケル・ナイマンの音楽も華を添える、
「泥棒」の咆哮、「コック」の冷静沈着な立ち振る舞い、
そして「その妻」と「愛人」との美食の快楽を共有しつつ絡む視線の、猥雑極まりない雰囲気。
「泥棒」の清々しいくらいの悪党ぶりが圧巻で、
乱暴狼藉が重なれば重なる程、こちらはカタルシスすら感じてしまう。
舞台が書庫に移って、「泥棒」の存在が押し上げていたテンションが収まるが、
それも驚天動地の終幕への序奏というわけで、
いやはや最高にクレイジーな映画でした。

五山送り火にかこつけて射場でBBQ。
 農学部グラウンドからの左大文字
突然発作に襲われ、とへと送り火コンプリートの旅へ。
 自転車を必死にこいで北大路高倉にて「法」
「妙」が見つからず、北白川まで戻る。
アパートの四階に侵入して舟形と一緒に「妙」発見。
 右から「法」、「妙」、舟形

二次会までの間にふや町映画タウンにビデオを返しに行く。
お盆の間だけ★★★五本借りると一週間分の料金で10日OKの上、四本無料とのこと。
9本借りる。
1300円分の割引券をもらう。

くれしまで二次会、ふや町からダッシュ。
久保田百寿が一合とほっけ一匹で3000円は高い orz
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(2005/08/16(火) 23:59)

 大山鳴動鼠一匹
小泉が靖国神社参拝を見送った。
「適切に判断した結果」と傲然と繰り返す姿は非常に腹立たしい。
郵政民営化が争点の選挙だなんて、なんとつまらん。
亀井の方はもう派閥の会長辞めるとかで、加藤の乱を思わせるヘタレっぷり。
造反議員への「刺客」が多少話題になってるようだが、
こんなやつ差し向けてる時点でもう萎える。
あんたらの政策云々なんて誰も期待しちゃいないんだから、
せめてもうちょい派手に踊ってくださいよ。
退屈な夏になりそうです。
ああやだやだ。

ジャン=ジャック・ベネックス『ディーバ』

郵便配達の少年と(高音域が硬いが)世界最高の歌姫との恋。
それと同時進行で謎の犯罪組織や海賊録音を狙う台湾レーベル、警察からの逃避行、
エキゾチックなアジア人少女との交流、謎の庇護者ゴロディシュの暗躍、
とかなり欲張りな内容。
登場人物も、スキンヘッドの殺し屋を筆頭に、
バケットにバターを塗る行為に悟りを感じるという(笑)ゴロディシュなど、
こてこてにキャラが立っている。
映像は近未来的というかR・スコット『ブレード・ランナー』のような箇所が多く、
サイケな夜のパリやゴロディシュの部屋の雰囲気は印象的。
いかんせん詰め込みすぎの感があって、ストーリーは一部ご都合主義なところもあるが、
その若気の至りが作品の魅力を補完している。
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(2005/08/15(月) 23:59)

 嫌韓流
韓流サミットうぜー。
と思っていたところ、amazon.co.jpでしばらくベストセラーを独走している
山野車輪『嫌韓流』が近所の本屋に出ていたので立ち読み。
『南京事件「証拠写真」を検証する』
『大東亜戦争の真実―東条英機宣誓供述書』
など、名前はアレだが右翼トンデモ本とは程遠い書籍の出版が続く中、
韓国における大体の反日論難に耐えうる程度の内容を持つ物が、
(日韓W杯の誤審から始まり、戦後補償、教科書問題、日韓併合、竹島問題まで)
絵は下手でもマンガという形で書店に並ぶとはメデタイ。
韓国の反日感情にはチャイナの下司っぽさもなくただただ低級で驚かされるばかりだし、
挙句にこんなことにまでなってる今、日本人もちったぁキレるなり
この本読んで最低限の理論武装はしたほうがいいのじゃなかろうか。

(でも「韓国には誇るべき文化はない」というのは言い過ぎ。
李朝民画や粉引・井戸といった雑具は素晴らしいものだ。
そこに日本的な美しさを「発見」したのはチョッパリなのだが…)

K-1ラスベガスを観る。
前回セフォーに秒殺されながらも、高いポテンシャルを見せたルスラン・カラエフが目当て。
一回戦だけ観て、後は睡魔にやられてしまったのだが、やはりとんでもない選手だ。
ガードが下がり気味なのがちょっと不安だが、パンチもキックもいいし、
なによりスピードとアグレッシブさが素晴らしい。
見逃したが、残り2試合も判定で勝ち抜き優勝したとのことで、スタミナも問題ないようだ。
GPでは要注目。
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(2005/08/14(日) 23:59)

 酒は呑むべし百薬の長 女は抱くべし陶酔の境
国公立戦を振り返る。

撃つのはARS40が1回転だけだったので暇過ぎ。
とりあえずSB射場、車内、崖っぷちで読書か談笑。

9日20時 射場へ。
 
とへさんのせいで全日程を通じて雨がよく降りました。
勘弁してください。

一日目
雨。
暑い。
三年前の国公立が同じく長瀞で、サウナそのままの灼熱地獄だったのだが、
窓は開けてたのでなんとか耐えられる、けど暑い。

二日目
夜に花火。
米Mの職人ぶり、A豆畑のテロリストぶりのおかげで、
線香花火でしみじみとかいう腑抜けた火薬の使い方はしませんでした。

蓮實重彦『陥没地帯』読了。
さすが批評家の作った小説だけあって、「批評できるならしてみろ」的な晦渋さ。
映画のカットアップを彷彿とさせる場面や視点の転換が頻発するわりには、
突然物語の語り手を「登場人物が」自称し始める様?が「三人称で」語られたり、
物語自体がはぐらかされたり、
砂丘にしろ町にしろ一つの風景を想起するのが難しい描写とか、
一言で言えばわけわからん。
そんな内容に幻惑されつつもページを繰ってしまうのは、粘着質な文体のおかげか。
自己言及があるせいで、多少頭でっかちな印象があるが、
テクストに翻弄される愉しみが味わえた。
やっぱり『フランドルへの道』のおかげで、
ヌーヴォー・ロマン系が合うようになってきたのだろうか。
それともマゾヒスト的な読書に目覚めただけか…

三日目にようやく出番
結果
96 91 96 93  376
まぁまぁ当たる→リキむ→はずす→開き直る→当たる→リキむ→はずす→ orz
九割五分の壁が…
とりあえず5位だったけれど嬉しくない。

宿に帰ってウチだけ0次会。

一回生が一人潰れる。
呑みに関しては阪大を超えたか。

 三帝コンパ。

OBの参加がないので、やりたい放題!! と思ったら回りを阪大学連に囲まれる orz


締めでエール交換。
明瞭発声で全貌が明らかになった、名大の前口上がカッコイイ!!

富貴名門の子女に恋するを、純情の恋と誰が云う。
路頭にさまよえる女に恋するを、不浄の恋と誰が云う。
泣いて笑って月下の酒場にて媚を売る女の中にも、
睡蓮のごとき純情あり。
酒は呑むべし百薬の長、女は抱くべし陶酔の境。
女の膝枕にて快楽の一夜を過さば、
人生夢もありなばまた恋もありなむ。
風吹かば吹け、雨降らば降れ。
いざ行かんかな若き男の子よ。
暗鬼凄めく混乱の巷、いざ高らかに歌わんかな、
第八高等学校寮歌、伊吹おろし、ein、zwei、drei


二次会以降は我らが四回生部屋にて下回生の恋路を尋問。

翌日帰京。
思ったほどの渋滞もなく10時間で射場着。
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(2005/08/13(土) 23:59)

 Kapustin Last Recording
Nikolai Kapustinピアノ/「ラスト・レコーディング」を聴く。
存命中の作曲家で気になるやつは?と聞かれたら、
作曲が本職ではないがHamelin、練習曲が独創的なGyorgy Ligeti、
美しく超複雑な譜面のMichael Finnissy
そしてロシアのジャズ・コンポーザーNikolai Kapustinだ。
ジャズをクラシックの形式で展開したその作風はとにかくかっこよく、
ソロを軽視した結果、左手の退化した本職のジャズピアニストより数段面白かったりする。
特にソナタ第1番8つの演奏会用練習曲ソナタ第2番は大好きな曲で、
自作自演やNikolai Petrovの演奏を初めて聴いた時の興奮は忘れられない。
 2000年本邦初登場
ただ、ソナタ第3番以降はあまり琴線に触れる作品が少なくて、
自作自演のCDも買い揃えはするものの、あまり感心はしなかった。
昨年とうとう本人が作曲に専念するとのことで、
「ラスト・レコーディング」が発売されたのだが、
少し試聴してやはり印象が薄く、購入を見送った。
こちらの熱の冷めるのとは反比例に世間では静かなブームが起きていて、
今月、日本人ピアニスト川上昌裕によるアルバムが発売される。
その彼曰く「ラスト・レコーディング」に入っているソナタ第12番は
「今世紀最初に作曲されたピアノ・ソナタの大傑作」とのこと。
気になるじゃないですか。
結局購入してしまった orz
全般的にはやはり物足りなさを感じたが、ソナタ第12番は確かにいい曲だった。
クールな第一楽章と、久しぶりにかっこいいメロディと無窮動の同居する第二楽章。
もともとクラッシクの教育を受けたカプスチンの打鍵は強烈で、
難曲をガスガス突き進んでいく様も魅力なのだが、
もうちょっと声部の強調をやってもいい気がする。
(最近の自作自演盤の物足りなさもここに由縁するのか?)
裏を返せば、後続のピアニストにも表現の余地が残されているということなので、
どんどん挑戦者が増えて、カプースチンの新たな魅力を引き出して欲しいもんです。

では長瀞まで国公立戦に行ってきます。
ビデオ一本観れなかった orz
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(2005/08/09(火) 19:07)

 中原に鹿を遂う
郵政民営化法案否決。
ということで政争の夏になりそう。
小泉がイモひいて総辞職したりしたら、また別だろうけれど、
彼に限ってはそんなことはないでしょ。
一国の主としての小泉純一郎は誠実さの欠片もないクズだと思うが、
彼を政争のプレイヤーとして見た時、
手段を選ばないそのえげつなさには脱帽せざるを得ん。
国の将来を削りつつ、海千山千だらけの権力闘争を勝ち抜く、
こんなに贅沢な楽しみないんじゃないだろか。
今回もおそらく15日に靖国神社に公式参拝して、争点をすり替えてしまうのでしょう。
民主党は党首がチャイナ擁護なので、愛国心に訴える選挙になるとどうなることやら。
なにはともあれ、しばらく退屈せずに過ごせそうです。

そうそう、こっそり記事数が100超えたんで、
こっそりカウンター付けてみました。
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(2005/08/08(月) 14:16)

 どんでんはかえさんでしょう はははは
かえしやがった。
あぁ、国公立戦行くのが滅入る。

ピエル・パオロ・パゾリーニ『アポロンの地獄』

原作のソフォクレス『オイディプス』との相違が眼を引く。
まず原作がテーベに続く疫病の犯人探しとして始まるのに対して、
オイディプスの誕生から盲人としての放浪までを時系列に従い展開する。
さらに冒頭部および終結部を20世紀イタリアにおいて、監督自身の半生と重ねるが、
中間部はギリシャとは程遠い土俗的な世界で、
デルフォイの神官、スフィンクスは呪術者のように禍々しい。
そして、オイディプスはイオカステが自らの母であることを薄々感じながら彼女と交わり、
イオカステもその告白を受け入れ、身ごもったのを知ってようやく自ら命を絶つ。
残酷なまでの青空と強烈な日差し、生命感の全くない荒涼な大地での父親殺しは、
生半可な倫理の到底及ばない、むき出しの存在の持つ強固さが顕わになっている気がする。
(という表現は知ったかの尻尾が見えてしまう気もする・・・)

ミロス・フォアマン『アマデウス』

そもそもモーツァルトの熱心な聞き手ではないものの、
(夜の女王のアリア、ピアノ協奏曲第20番、ピアノ・ソナタ第8番は大好きだが)
扱われるのが超有名曲ばかりで、なんとか置いていかれることはなかった。
餓狼伝説2のラスボス、ヴォルフガング・クラウザーのステージ音楽だったため(笑)、
後半の鍵となる『レクイエム』は幸運にもムーティ盤で聞き馴染んでいて、
その『レクイエム』の口述筆記がサリエリを相手にして行われるシーンは、
「呪われた者どもを」のパートが重なって
激しい振幅と深みのある音楽になっていくのに感激し、
絶筆となった「涙の日」に近づくのが惜しく感じる。
逆に『ドン・ジョバンニ』が全く下らない大衆劇に翻案されているのを、
息子とケラケラ笑って観劇しているのにはつくづくアホな男だと思ってしまう。
とまぁ音楽に関する映画としても十分楽しかったが、
やはり天才モーツァルトを通じて神を呪い、
ついには癲狂院で「凡人の神」となるサリエリの造形が素晴らしい。

君らの罪を許そう!凡庸なる者よ!


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(2005/08/07(日) 23:59)

 死刑執行人もまた死す
フリッツ・ラング『死刑執行人もまた死す』

政治性の強い、というか完全に反ナチがテーマのサスペンス映画。
むしろサスペンスの名を借りた反ナチ映画という感じ。
絵に描いたように、ナチス側はゲス揃い、民衆側は高潔の士揃いなわけだが、
ゲシュタポのグリューバー警部のアクの強すぎるキャラクターは面白い。
チャカにドイツ語でジョークを仕掛けるシーン、
病院のロッカー室でのシーンは緊迫感があって印象深い。

SS木さん車で若草山へ。
 頂上より

 T脇さん撮影
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(2005/08/06(土) 23:59)

 あなたに いつまでも 思い出を
  ヒューレットパッカード社CM
突然ですが、なんか『マダガスカル』のペンギンズが凄いツボなんです。

SKIPPER、KOWALSKI、RICO、PRIVATEの四羽。
どこか抜けてる傭兵集団、な感じがたまりません。
公式ホームページにある、ムービークリップ2・3・6番がオススメ。
以上。

M女史Utrillo Kitchenで世間話。
『フランドルへの道』を貸して、『ふたつのスピカ』を借りる。
家庭教師先から大量の米を貰ったらしく、わけて頂く。
修論で、本邦三人称小説における虚構世界の諸相とでも言ったらいいのか、
結構難しげな題材を扱おうとしているとのこと。
要は変な小説が知りたいとのことなので、
とりあえず次回、めぼしい蔵書をお貸しすることに。
バイキング形式のランチは旨かった(多少値が張るが)。

田口賢司『boys don't cry』を読む。
昨年『メロウ』で復帰しドゥ マゴ賞(選者・浅田彰)を受賞した田口賢司のデビュー作。
第三作『ラヴリィ』(キッチュ極まりない題は、もちろんわざとだ)は福田和也をして

ジィドの「純粋小説」の夢を叶えたようにすら思える」
「『ラヴリィ』は、今日の時点から見ればいわゆるJ文学なるものが展開しているようなもの――アヴァン・ポップ、ポスト・パンクの日本的展開――すべてを、あらかじめ、しかも彼ら(中原昌也を除く)が今後百年書き続けても到底到達できないような高い水準で実現してしまっている。」

と言わしめた傑作で、車中のカップルとラジオのDJの無内容な駄法螺で埋め尽くされ、
筋も無し、にもかかわらず読後なぜかハッピーという不思議な読後感。
『boys don't cry』はそうしたラディカルさこそ持ち合わせてはいなかったが、
80年代東京の蠢惑的な空気、享楽と虚無感に染め抜かれた断片のひとつひとつが、
たいへん「センチメンタル」だ。
この雰囲気を感じてもらうには実際に読んでもらうしかないのだが、初期三作は全て絶版。
(『ラヴリィ』に到っては古書市場で五千円を超える高騰)

ある夜。
午前2時のTV。マイクを持って女の子がトーキョーの街を歩く。古い石造りの銀行を改造したレストラン、「廃墟の原子力発電所をモチーフにした」ナイト・クラブ、天井に木星の巨大なホログラムが浮かぶイタリア人デザイナーのブティック……ここも行った、あそこも行った、女の子はカメラに向かって語りかける。
私はありとあらゆるところへ行った。もう行くべきところは何ひとつ残っていない。                                   ――36――


ダニエル・シュミット『ラ・パロマ』

爛熟した映像による怖気の走る愛憎譚、もしくはデカダンな邯鄲の夢。
音楽もクラシックから電子音まで上手く使われていて、特に山上での二重唱は、
台詞が少ない流れも相まって、美しすぎる。
(途中に闖入者が現れるが、構成上しょうがないのかなぁ、やはり邪魔な気がする)
ラ・パロマ、イジドール、その母からキャバレーの面々まで、
ラウル以外は全て浮世離れした演技。
クライマックスが過ぎ去った後からラストへの雰囲気も素晴らしい。
特に最後の最後の台詞は、ある意味反則すれすれのオチを引き締めて秀逸。
バロック映画と分類されるらしいが、どういう定義で為されるのかはよくわからない。
まぁ確かに「歪んだ真珠」を思わせるところはある。
結構私好みのジャンルなのかもしれない。
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(2005/08/05(金) 23:59)

 爪の廂
アルフレッド・ヒッチコック『バルカン超特急』

極めて良質のサスペンス。
ネタバレすると面白さが半減してしまうので、あまり書けないが、
観ているこちら側まで主人公の妄想を疑わせる宙吊りの展開が面白い。
登場人物達の設定も実に鮮やかな形で劇中に生かされている。
特に二人組みの英国紳士の滑稽さはくすりとさせられる。
ヒッチコックにしては政治性が強く感じられた。
まぁ、『シベリア超特急』を先に観てるやつがどうこう言えたものではないが… orz

川端康成『片腕』を読む。

「片腕を一晩お貸ししてもいいわ。」と娘は言った。そして右腕を肩からはずすと、それを左手に持って私の膝においた。          ――冒頭――

隠微極まりない一篇。
少女の腕を持ち帰り睦言を交わしつつ一夜を過ごす、という不気味な話に、
耽美的な表現で引き込まれてしまう。
川端の腕へのこだわりがあらわで、
三島が『仮面の告白』で腋毛に興奮していたのを思うと、
つくづく川端は趣味がいい^^;
これはフェチっぷりの話だけでは留まらず、美術への造詣についても言えることで、
三島がスペイン植民地風・過剰装飾気味の自宅に
ギリシャ彫刻のレプリカを置いて悦に入りつつ、
執筆は普通の事務机でしていたのに対し、
川端の審美眼は大変優れたものだった。
国宝の浦上玉堂「凍雲篩雪図」、池大雅・与謝蕪村「十便十宜図」を始め、
異端の書家・金農、陶磁器の最高峰である汝窯から草間彌生まで、貪婪とも言える収集。
書斎の展示を観たことがあるのだが、文房四宝の揃った卓上に
密教法具である転宝輪が文鎮として置かれていたのには唸ってしまった。
 川端の書斎
木内克が本作のモデルになった女性の像を作成したとの話が、
小島信夫『X氏との対話』に載っている。
是非観てみたいものだ。
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(2005/08/04(木) 23:59)

 大山が呼んでいるのよ
甲子園の組み合わせ抽選の放送を見て某NHKにチャンネルを変えると、
『お元気ですか 日本列島』で「素足とナマ足の違い」との特集がやっておった。
「今回は素足(すあし)とナマ足の違いについて、
視聴者の方の質問にお答えいたします。」
という感じの真面目な企画だったのかもしれんが、
「素足」と「ナマ足」の違いには、
多分に性的もしくはフェティッシュ的な要素が含まれているような気がするので、
天下のNHKアナウンサーが真昼間から「ナマ足が…」「ナマ足で…」と
連呼しているのを聞いて、なんとも複雑な気分になってしまった。
(女性の間ではファッション用語になっているのかもしれないが、
よりによって男性アナウンサーが連呼してたのでなおさら。)
いつもより下卑た話題に違和感を感じたらば、
それはたぶん某NHKを見た時のわたくしの心境に近いはず。

ピーター・グリーナウェイ『英国式庭園殺人事件』

マイケル・ナイマンの模バロックな音楽に合わせ、爛熟した美しい映像が流れていく。
が、内容は極めて難解で、正直な話、監督の意図する処の半分も理解できたか怪しい。
絵に寓意を込めるはずの画家が、風景・果実に込められた寓意に気づかず、
挙句に肝心の自らの絵に他者による寓意が散りばめられていく、
というのを寓意を込めて描いていく、というなんともたまらないいやらしさ。

しかも題に殺人事件を謳いながら犯人が明示されないという…
(原題は『画家の契約』なので、犯人探しを期待しても無駄なのだが)
ハナ肇の銅像コントを思わせる緑の全裸男の意味も結局分からなかった。
観た後の呆気にとられているのを、笑われている気がする。
なんてサディスティックな監督だ。
とりあえず次は『コックと泥棒、その妻と愛人』で…

25時過ぎにそーすい。閣下から電話。
寺Mさんとずぶ濡れでデルタにいるから呑もうよ、とのこと。
ホンマかいな。
なんかやな予感がしたのでバスタオル持ってデルタに行くと、
そこには濡れ鼠な二人が。
H木嬢も呼び出して、中川酒店で呑む。
寺Mさんの野望や、H木嬢の弟自慢・鳥取自慢でうだうだ。
カキの燻製とかアテが多彩で結構いい感じ。
28時解散。
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(2005/08/03(水) 23:59)

 ホップステップ玉砕
というわけで夏休み突入。
いや、たいして生活に変化はないが。

パソコンがルネの店員の脅しのわりにはデータも無事に帰って来た。
やっと音楽が聴ける つД`)
何気に「1156曲、3.9日、5.27GB」まで肥大してた
iTunesが聴けなくなったのも致命的だった上に、
我が家にパソ以外のCD聴く手段がなく、
ホントしんどかった つДT)

とりあえず故障中に届いたCDを聴く。

  Dejan Lazicピアノ/Haydn『ソナタ』Beethoven『ピアノ協奏曲第2番』(併録)
  Lise De La Salleピアノ/J.S.Bach、Liszt作品集
  高橋アキ&クロノス・カルテット/Feldman『ピアノと弦楽四重奏』

MDTに苦情出してやっと届いたラジッチ。
ハイドンのソナタ(第50・52番)は期待に違わぬ素晴らしい出来。
グールドのキビキビした演奏を愛聴してきたが、
ダイナミックレンジを広くとった奔放なラジッチ盤の方が好み。
ベートーヴェンも粒の揃ったタッチが心地いい。
ラ・サールはKyushima's Home Pageで薦められていたもの
もう少し音に芯が欲しい気がするが、このしとやかさはこれはこれでいいかも。
フェルドマンは『マリの宮殿』が大好きで、読書の際はエンドレスで良く聴いていた。
『ピアノと弦楽四重奏』は1トラック79分(笑)
まだ聴き通してはいないが、『マリの宮殿』同様、静謐で浮遊感のある曲。
ピアノ好きとしてはピアノ独奏の『マリの宮殿』に軍配を上げるかな。

山中貞雄『河内山宗俊』

「金子さんじゃないですか」「やあやあ、これは北村さん」
てな時代劇らしからぬ雰囲気で、『百萬両の壺』のような喜劇なのかなと思っていると、
青二才の広太郎の振る舞いで何かが崩れていく。
宗俊と金子のつるみっぷりや、小柄を巡るやりとりは非常に笑えたのだが。
そしてラスト20分で恐るべきギアチェンジ。
怒涛のクライシスの中でも凛とした姿を通す宗俊、金子の侠気が見事だ。
山中自身は「この映画で見られるのは立廻りだけや」などと言っていたようだが、
どうしてどうして、これまたとんでもない傑作だった。

ふや町映画タウンへ。
★★★(店長のむちゃくちゃおすすめ)四本で三本無料とのこと。
一週間で七本借りる。
600円。
はらしょー。
50円券×22付き。
使いきれん(笑)

店長さんと大変ためになった映画話。
・『死刑執行人もまた死す』は完全版で少し興趣がそがれた。
・無声からトーキーにかけての邦人監督は山中貞雄が最強。
 作品がちゃんと残ってたらヒッチコックと並ぶ評価がされてたはず。
 やっぱり残存作品は三点のみ(ごく断片のみは存在してるらしい)。
 デヴューから観ている人がお客さんにいるらしい!!
・稲垣浩は結構拾いモノ。
・小津と同年生まれの清水宏は完成度が高いわけではないが、たいへん個性的。
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(2005/08/02(火) 23:59)

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